リモン

[悪魔]
 Rimmon(リモン)

プランシーが紹介する地獄の医者。誰も彼に治療をしてもらおうと思わないという。

地獄のお医者さん?

リモンはコラン・ド・プランシーが紹介する地獄の医者である。下級の悪魔(デーモン)で、地獄で最初に医者になったという。もともとは大天使で、シリアでは嵐、雨、雷を自由に操る神だったというが、詳しいところはよく分からない。誰も彼に治療してもらおうと思わないというので、それでは一体、何のために医者をやっているのか。非常にナンセンスで面白い悪魔である。

Rimmon, démon d'un ordre inférieur, peu considéré là-bas, quoique premier médecin de l'empereur infernal. Il était adoré à Damas sous le nom de Remmon ou Remnon, qui, selon les uns, est Saturne, et, selon les autres, le soleil. On lui attribuait le pouvoir de guérir la lèpre.

リモンは低級な悪魔で、ほとんど相手にされていないが、しかしながら彼は地獄帝国の最初の医者である。彼はレモンあるいはレムノンという名で、ダマスカス(シリアの首都)において崇拝されていて、一説によれば土星と、他説によれば太陽と同一視された。ハンセン病を治療する能力を持っている。

ゲティングズはゾロアスター教のアーリマンが転訛したものではないかとしている。

《参考文献》